医師と会計士、どっちがなるのが大変か

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こんにちは!くまきちです🐻

突然ですが、皆さんは三大国家資格というものをご存じでしょうか。

三大国家資格がどれかに関しては諸説あるものの、大体の場合、医師、弁護士、公認会計士の3つを指すと思われます。(ちなみにいわゆる「文系三大国家試験」としては、司法試験、公認会計士試験、国家公務員総合職(旧Ⅰ種)があがると思います)

このうち、どの資格が難しいのかについてよく議論されるのですが、そもそも3つ全て取得した人がほとんどおらず、2つ取得した人の数もかなり少ないので、今まであまり公平な議論がなされてこなかったように思えます。

そこで、本日はダブルライセンスを取得したくまきちの立場から、医師と公認会計士、どっちがなるのが大変かについて書きたいと思います(あくまでくまきちの独断と偏見です)。

結論としては、試験自体は会計士の方が難しいが、なるのは医師の方が大変です!それについて以下で書いていきます。

①医師と会計士、なるまでの道のりについて

まず、医師と公認会計士、それぞれのなり方について書いていこうと思います。

1. 医師について

医師になるためには、医学部(医学科)を卒業し、医師国家試験に合格する必要があります。また、保険診療や開業を行うには、国家試験合格後に初期臨床研修を2年間行う必要があります(研修医というやつです)。

2. 公認会計士について

公認会計士になるためには、まず公認会計士試験に合格する必要があります(公認会計士試験には受験資格がないので、誰でも受験可能です)。会計士試験に合格後は、ほとんどの場合、①監査法人に就職し2年間の監査実務経験を積み、②同時並行で3年間の実務補修所に通い、所定の単位を取得し、最後に修了考査という試験に合格することが必要となります。

②具体的に道のりのどこがきついか

1. 医師について

第一の試練:医学部入試

まず、医師を目指す場合の最大最強の難関は、なんといっても医学部入試でしょう。医学部は全国に82校ありますが、そのどれも難関です。その難易度をくまきち的にざっくり分類すると以下のようになります。

A. 大都市にある国公立医学部(例:東大など旧帝、医科歯科など)

めちゃくちゃ難しい場合がほとんどです。大学受験界の覇者と言ってよいでしょう。都市圏にあるので、キャンパスライフも楽しいと思います。

B. 地方にある国公立医学部(例:駅弁医学部)

Aよりは簡単な場合が多いですが、それでも難しいです。偏差値的には京都大学の非医学部と同じくらいではないでしょうか。総合大学の医学部であっても他学部と隔離されている場合が多く、6年間、ほぼ医学生以外との出会いがなく過ごします。娯楽も少ないので、よく言えば勉強に集中できる環境と言えるでしょう。

C. 上位私立医学部(例:慶應義塾、順天堂、日本医科など)

こちらもかなりの高難易度です。くまきちは問題を見ただけで吐き気と頭痛に見舞われます。学費は私立の中で安めな場合が多いです(6年で2000万強くらい)。都市圏にあることが多く、キャンパスライフもさぞ楽しいのではないでしょうか。

D. C以外の私立

医学部の中では簡単な部類に入りますが、それでも昨今では早慶の非医学部くらいの難易度があります。また、学費が高い場合が多く、一般的なサラリーマン家庭ですと家計に大きな負担となるでしょう。キャンパスライフは、華やかそうなイメージがあります。

以上、医学部のざっくりとした入試難易度別分類でした。個人的な感覚としては、公認会計士試験との難易度比較として

A+慶應>>公認会計士試験≧B+C(慶應除く)>>D

くらいかと思います。ざっくりですが。したがって、簡単な医学部よりも公認会計士試験のほうが難しいため、「医師になるため」だけを考えると、試験的には公認会計士試験の方が難しいと思われます。

第二の試練:進級(文系は天国、医学部は地獄)

ただ、医師になるためには、医学部入試に合格しただけではなれません。その後、地獄のような進級試験、基礎医学実習、臨床実習、卒業試験、そして医師国家試験に合格しなければなりません。実際、これがかなりきついのです。

くまきちは、一度文系(法学部)の大学を卒業してから医学部に入りなおしたのですが、正直、キャンパスライフは文系と医学部では完全に別物でした。文系時代の知人に医学部のカリキュラムや進級判定を話したところ、「そんなん卒業できる奴いるんか?」と真顔で言われましたし、僕もはじめ見たときは全く同じ感想を抱きました。

正直、文系のときは進級のことなど気にしたこともなかったですが、医学部では毎回進級判定を恐れていました。多くの医学部では、全科目必修かつ一科目でも落としたら留年という、文系から見れば狂気の沙汰としか思えないような制度が敷かれています。しかも一個一個の試験が重く、どんなにそれまでが順調でも、ちょっとした体調不良などで一つ試験を失敗すると即留年の危機というデスゲームのような状況です。

医学部入試を終えてから、卒業するまでが第二の試練と言えるでしょう。

第三の試練:医師国家試験

合格率約90%の試験?そんなん楽勝でしょ。

そう思っていた時期がくまきちにもありました!!!

医師国家試験は合格率約90%の試験なので、傍からみると簡単な試験のように思えます。しかし、この試験を受ける人たちは、①医学部に入学し、②地獄のような進級を乗り切った猛者たちです。そのため、少しでも油断するとたちまち下位10%に入ってしまう危険性があります。

試験の難易度自体は、医学部生活を乗り切った人たちが、半年くらい必死に勉強すれば普通に合格するレベルです。逆に言えば、半年くらい必死に勉強しないと落ちます。問題は(真面目にやってきた医学生からすると)標準的なものが多いですが、何しろ合格最低点が高いので(必修80%、一般臨床約70%)、少しのミスが命取りになります。ただ、他の難関資格の試験と比較すると、①論文式、口述式試験がなく、マークシートのみである、②試験時間的余裕があるという点で、多少楽ではあります。医師国家試験と公認会計士試験を比較しても、やはり公認会計士試験のほうが難しかったように思えます。

以上、医師になるためには、上記の3つの試練を乗り切る必要があり、非常に大変ではあります(大変ではある分、やる価値もあります)

2. 公認会計士について

会計士になる上で大変なのは、ほぼ唯一公認会計士試験です。

現行の公認会計士試験に受験要件はなく、誰でも受験ができます。合格率は年によって異なりますが、約10%前後といった感じです。

会計士試験は、短答式試験と論文式試験の2段階の試験方式となっています。短答式試験は、財務会計論、管理会計論、監査論、企業法(会社法、商法、金融商取引法)の計4科目であり、論文式試験は、会計学(財務会計+管理会計)、監査論、企業法、租税法、選択科目(経営学、経済学、統計学、民法から1つ)の計5科目からなっています。

このうち、圧倒的に量、難易度ともにきついのが会計学(財務会計&管理会計)で、勉強時間の半分以上を費やすことになります(くまきちも最後まで苦しめられました)。

他の科目に関しては、得意不得意は人にもよるのでしょうが、くまきちは法学部出身だったこともあり、さほど苦しめられはしませんでした。

会計士試験のきついところは、恐ろしいほどに厳しい時間制約でしょう。限られた時間内に、大量の資料から必要な部分を抜き出し、正確に計算するという、くまきちが最もニガテとする試験形式でした(逆に、そういったことが得意な方は、かなり会計士試験向きではないかと思います)。

あとは、僕は割と得意かつ好きだったのですが、民法や会社法の試験のように長い論述を課せられるのが苦手な人にとっては、論文式試験は難しいかもしれません。

会計士試験に受かれば後はそれほど難しくはありません。

監査法人への就職は一時期(2009年~2013年くらいまで)難しいときがありましたが、それ以降はかなり売り手市場になっています。私が入所した監査法人はかなりブラックでしたが、今は働き方改革などで相当働きやすくなっているようです。

実務補修所で単位を取るのは難しくはないので、最後にある修了考査だけ少し勉強すれば大丈夫でしょう(ただ去年あたりから修了考査の合格率が50%台まで落ち込んでいるので、今後より難しくなるかもしれません)。ちなみに、修了考査に落ちたとしても、監査法人はクビにはならないので安心してください(法人内での立場が微妙になったり、昇進に影響はします。また独立はできません)。

以上のように、医師になるためには、医学部入試後も進級、実習、卒業、国家試験と大変なイベントが目白押しなのに対し、会計士になるためには、ほぼ公認会計士試験に受かればよいので楽ではあります。

まとめ

医学部入試or医師国家試験 vs  公認会計士試験

では、公認会計士試験の方が難しい

医学部入試+進級試験・実習・卒業試験+医師国家試験 vs 公認会計士試験

では、医師になるほうが大変

という結論になると思います。

※くまきちが両方受けた上での個人的感想ですし、得意不得意は人によると思いますので、あくまでネタとしてとらえてください。

なお、具体的な勉強方法なども後に更新していこうと思いますので、どうぞそちらも宜しくお願い致します。

それでは、また_(._.)_。

くまきち

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